私は、どうしてもやってみたいことがあった。
「女一人・ダイビング」というものを。
◇
相変わらずネジが外れたように、そこらの海でセルフダイビングに勤しんでいる相方なんかほっておいて、私一人でもダイビングに行けるんだぜ、という実績を積んでみたかったのだ。
ただし少し問題があった。
私には車がないのだ。
相方は仕事に車ででてしまっているため借りることができないし、何よりそんなのシャクだ。
レンタカーでもいいけれど・・・
ここはあえて公共交通機関を使って行こう。
おそらくダイビングに公共交通機関で行くのは、マイノリティだろう。
さすがに、15キロ近い器材を抱えて電車で長時間移動するのは、正直気が萎える。
しかし私は先日良い情報を耳にしていた。
これ↓↓を使えば、女性でもダイビング器材とともに電車移動も可能!ということを聞いたのだ。
いや、他の人におススメするならば、先に器材だけ送っちゃうとか、ダイビング専用のキャリーケースの方がいいとは思う。
自分の気質的に、だいたい困難な方を選ぶ癖があるだけだ。
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器材の詰め込みが左右均等ではないために4輪を使わないと安定しないので、 使った感想は、ぶっちゃけ「素晴らしく快適ではないが、肩に抱えるより全然マシ」といった感じだ。

そして潜るポイントを調べたが、都内から朝出発して、電車で集合場所へ間に合いそうなポイントは残念ながらそれ程数はなかった。
が、今まで行ったことはなかったけれど一度行きたかった「初島」が可能だということを知り、現地のダイビングショップに早速申し込んだ。

◇
しかし予想外の事件が起きてしまった。
この【ひとり初島ダイビングツアー】を数日前から楽しみにし過ぎており、完全に私は浮かれてしまっていた。
初島ダイビングを明日に控えた土曜日、仕事は休みだったのを良いことにあろうことかお酒を飲み過ぎてしまった。
次の日は、始発で出発しなければダメだというのに・・・(笑)
しかも普段は絶対に飲まない、悪酔いしそうな安いワインに手を出してしまい泥酔し、飲んでいた途中からの記憶がない。
出発の朝、午前3時くらいに一度起きたものの、とてもじゃないが酷い二日酔いで海に潜れるような体調ではなかった。
バカだ。自分、バカすぎる。
これまでの人生の中で、これほど自分に嫌気がさしたことはそうそうなかった。
今日はキャンセルするしかないか・・・
頭痛薬とお腹の薬を飲んで、もう一度横になった。
そうしているうちに、始発の時間は過ぎてしまった。
もうダメだよな・・・間に合わないよな。
ああぁぁ、もう (泣)
しばらくうつらうつらと寝て起きると、急に自分のカラダにミラクルが起きてきた。
薬がテキメンに効いてきた。
なんだこの単純なカラダは(笑)
急いで電車の乗換案内でもう一度検索してみると、途中から新幹線を利用すれば今からでも集合時間ギリギリでなんとか到着することがわかった。
よし、行けるか。行こう。
ありがとう、ダイビングの神様!
そうしてキャリーカートにダイビング器材を積んで、急いで家を出て駅に向かった。
(つづく)

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