旅ログ

【北海道なめてた】小樽の海にちょっと絡んでみた。その1

先日、実家のある北海道へ帰省した。


幼少のころからの20数年を過ごした北海道の大地は、やはりいつまでたっても特別な場所である。

今ではすっかり「海かぶれ」の私であるが、北海道の海というと、昆布と干物の香りが脳の深いところに染み付いてしまっているせいか、北海道の海もダイビングはできるようだが、潜りたい気持ちになかなか火がつかない。

だがここは誰にも頼まれていないけれど、やはり何かしら「海」に挑みたいところだ。
まだかなり寒い4月の海を相手に、いったい何ができるのか。



思えば20代の頃、会社の同僚女子と二人で、北海道の大地を相手に無謀な旅に出た。

会社が終わった金曜日の夜から次の月曜日の朝に出社するまでという、たった2日とちょっとという時間で、車で北海道一周しよう、という旅だ。

今思えば限りなく無謀というか、北海道なめてんのか、という企画である。

 
 
北海道一周というからには、国道から外れても「地図上の海沿い」をひたすらなぞって行こう、という、トチ狂ったルールを設けていた。

海が好きなのに普段程遠い生活をしているから、海のある景色を満喫しながら北海道を一周したんだと武勇伝を作りたかったのだ。

若さ故の発想だと思う。

 
海沿い=海といえばサザンオールスターズ! 全然江ノ島の海じゃないのに、イエイ!海だ!サザンだ!!みたいな、昆布くさいこの浜だって聖地江ノ島の海に繋がっている!という、当時から二人ともおかしな海かぶれでもあった。

ところで2日ちょい私たちが命を共にする車は、同僚女子が友達から3万円で譲り受けたポンコツのシビックだった。

それは「無限∞MUGEN」とかいう、前の持ち主のだろうかダサいステッカー(と感じた)が貼られていた車だった。

 



 
金曜の夜、札幌市郊外にある会社の駐車場から函館を目指した。

当然、暗黙の了解でBGMはサザン縛りだ。無限シビックはカセットテープしか聞けなかったから、サザンの曲のカセットテープをたくさん用意していた。


最初は海ー!イェーイ!と、二人ともテンションMAXに運転していた。
「絶対ゴールするわよ!」「準備はいいかしら?」「ええ!いくわよ!」と、謎のオネエ言葉を掛け合いながら、サスペンションの堅い車なのか自力なのか、無駄に飛び上がっていた。


しかし寝てる暇も惜しく眠気の限界が来たら交代で寝ながらノンストップで運転しているうちに、だんだん会話もなくなってきた。

乗り心地の悪い車での睡眠では、疲れなんかとれやしない。


20代女子二人が化粧もせず風呂も入らず、道の駅で顔と歯だけを磨き、ご飯は車内でのコンビニ飯という、随分と過酷な旅だった。
何かの競技のように時間内のゴールだけをひたすら目指した。

もう、何に対してかわからないけれどムキになっていた。

いつまでたっても海ばかりの景色も、さすがにもう食傷気味。サザンも聞き飽きたけれど、カセットテープを交換するのも面倒になっていた。


 

 
しかし旅の終わりは唐突にやってきた。
無限のはずのシビックが一番最初に脱落した。

約二日間ノンストップでこきつかわれたせいか、無限シビックはあっけなく有限だった。

函館、小樽、留萌、稚内、そして網走へ来たところで、急に失速し動かなくなり、ウンともスンとも言わなくなった。

ちなみにこの時点でもう日曜日の夕方。
全てが順調に行ったとしても、そのペースでは月曜日の出社までには到底間に合わなかったのだ。


仕方なくレッカーを呼んで修理をして貰い、泣く泣く北海道の真ん中を横断して札幌へ戻った。

車がポンコツだったこと、時間と距離の計算、私達の疲労度、全ての見積が甘過ぎた計画だった。


実際こんな大きさ↑らしい。ぞっとするほど北海道は広い。

思えば頓挫した無鉄砲な旅だったけれど、イヤというほど北海道の海を見たという満足感と道中の辛さと楽しさは、今も色褪せることがない。

 
話を戻して、今回の帰省を利用して小樽にいくことになったので、何かここで海に挑めないだろうかと調べたところ、小型ボートで行く小樽・青の洞窟ツアーというものを発見した。

青の洞窟というのが小樽にもあるなんて、初めて知った。
これはちょっと行ってみるしかないだろう。

 
小樽の海岸は、火曜サスペンス劇場の終盤に犯人が追い詰められるような崖が続いている。
目の前にすると自分とはただただ呼吸しているだけの生き物のように感じてしまう程の圧倒的な景色。


都会の雑多な日常で体と心に纏わりつくゴミが、一瞬にして払い落とされる気がする。

だからこそ心が煮詰まってしまった時には、昔からふと来たくなる場所だった。


というわけで、息子ら2人を連れて乗船場へ行った。

しかしながら、これがまたダイビングでボートには小慣れている私でも驚く程、一般の観光客を相手にしているとは思えないドSなツアーだったのである。

つづく) 

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