旅ログ

【北海道なめてた】小樽・ドSな青の洞窟ツアー&心霊オタモイ海岸。

前回の続き)


青の洞窟、というキーワードで行くしかない!と決めたボートツアー。
たった1時間ちょっとのツアーだった。

正直、4月初旬の充分寒い小樽の海で、吹きっさらしのボートに乗るような奇特な一般人がいるのだろうか、客は自分らだけではないだろうか、とタカをくくっていた。


が、実際行ってみると関西弁の方数名がいた。
街中では中国語や韓国語ばかり聞こえていたので、なんだかちょっとホッとしていた。

 
そして、さあこちらへ、と案内されたボートの小ささにギョッとした。
伊豆あたりでダイビングに使用するボートと同じくらいだろうと勝手にイメージしていたので、そのギャップに驚く。

 
まじか!こんなんで極寒の小樽の海上へ?((((;゚;Д;゚;))))


意図せずコロッとバックロールで海に落ちそうな頼りなさだ。



 
仮面ライダーでショッカーのアジトとして撮影に使われたという、北海製罐旧倉庫の寂れ具合が、さい先不安な気持ちをさらに駆り立てる。

photoACより


持ち物は座席下のボックスへ厳重にしまわれ、防寒の為にと2枚も分厚いカッパを着せられた。一体これから何をどうされるのか・・



ボートはスルスルと港を出たあたりから、予告なく突如ぎゅおーんとスピードアップした。



なんだこのアクティビティは!!
ボートは迫り来る波の上をいちいちバウンドし、乗客は海水のシャワーをジャバジャバと頭から浴びる。

目の前に座っていた、この状況でも微笑みを絶やさないお姉さんの長いスカートからは、ぽたぽたと海水が滴り落ちている。

photoACより


まだ雪の残る4月の北海道で海水浴か!!


ふと横をみると、息子二人が顔を青くしていて呆然としている。
成り行きとして当然だ。


 
「皆さん、冷たいっしょー。なんだか聞いてない、って顔してますけど大丈夫ですかぁ?あと30分くらいこのスピードで行きますねぇ。」


北海道弁独特の優しく語尾をふわっとさせながら、スタッフが説明した。
その北海道弁、なんか犯罪だわ。




ボートは小樽の鰊御殿を見ながら、旧オタモイ遊園地のところまでやって来た。

なぜ遊園地かといえば、ここオタモイはその昔一日千人近くが訪れる道内屈指の行楽地だったのだが、写真に見える「オタモイ唐門」を残して、火事で消滅してしまった過去があるようだ。

photoACより

この旧オタモイ遊園地、道民であれば割と知られているのだが、実は「心霊スポット」としても有名である。
と同時に非常に景色が良い場所なので、天気のいい日のドライブには最高の場所でもあった。

 


 
20代の頃、仲良しの会社の同僚と小樽市に仕事で来た帰り、休憩しにオタモイ海岸へ立ち寄った。

ここは海岸の絶景スポットへ行くには、ピンカーブが続く狭い道を車で降りていかなければならない。
同僚が運転する軽トラの助手席でピンカーブの先を見ていたのだが、随分と古くさいYAMAHAのバイクに乗ったライダーが下のカーブから上がってきたのが一瞬見えた。あれ?今時こんなヘルメットなかなか見ないよねえ?
そこまで記憶があるのだが。

しかし必ずすれ違うはずの一本道で、何故かそのバイクとはすれ違うことはなかった。私達は震え上がった。

余談だがその当時私はほんのちょっと霊感があったようで、仕事であちこち行ってはその土地での何かを感じたり怪奇体験をしたりしていたのだが、ピュアな年代が過ぎ現実の生活で汚れて?きたのか、ある時から霊感は全くなくなってしまった。

まあ、その方が人生絶対に楽だ。

 
今はこの世のものではないライダーよりも、クソ冷たい海水を全身に浴びながらにこやかに談笑している関西人の方がよっぽどホラーだ。

船はさらに進み、トドが見えるスポットへと突入する。
運よく遠い岩の上にいる1頭のみ見ることができた。



もしこんな海獣が海に潜ってて突如出てきたら、私は海の中でパニックにならず正気を保っていることができるだろうか?

そう思って後日調べてみたところ、PADIのサイトにも北海道積丹半島のトドウオッチングダイビングツアーなるものが存在していたのには驚いた。(但し冬限定!)

これは行かねばなるまいのではないか?

そしてようやくボートは青の洞窟向かう。

圧倒的な迫力の景色だ。断崖絶壁のトンネルをくぐっていく景色に言葉を失って、ただただ上を見上げる。凄い、とにかく凄い。
なんでこんなの自然が作っちゃったの?

自分的にはパトラッシュとネロが最期に見上げた絵画くらいのインパクトがあった。

そして青の洞窟。ボートのエンジンが止まり、普段ダイビングでは聞くことない、チャプチャプとした波の音を聞き入る。



これは、この日の天気があまり良くなくて、「青」を人工的に足した写真。(笑)
けれど、とにかく神秘的な場所だった。
こんなにびしょ濡れだけど、それを差し置いてもやっぱり来れてよかった。





港へ向かう帰りのボートでは、カモメの餌やり体験が待っていた。楽しみにしていたが、流れ的にはただのオチだった。

ボートのスピードが早過ぎてカモメがついて来れない。おいてめーら気合入れろよ!とカモメに罵声を浴びせる。脱落した奴らを横目に、数羽の選ばれしカモメだけがご褒美をゲットする。

ただ人間の方が寒さで凍えてしまい手がかじかんで、かっぱえびせんを高々と持っていることすら出来ない。
なんとも人間の無力さを感じる一場面だった。

そして海水でしなしなになったかっぱえびせんがボートに無残に散らばっていた。

ヨレヨレになりながら港へ到着し、体の芯が冷えてしまったせいかダッシュでトイレに駆け込んだ。


ダイビングよりキツい、ボートの旅だった。
 

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