東伊豆でダイビングボイントとして有名な伊豆海洋公園。ここで初めてのダイビングだった。
この日はあまり天候が良くなく、岩場に波が激しく打ち付けている。
ほんとに、ここに潜るの・・・・?
そんな波間をぬって、ベテランの方たちはどんどんエントリーして姿が見えなくなっていく。
ダメだダメだ怖すぎる。
それでも潜りたい? 私。
イエス。
・・・そうか、イエスなのか私。
私の好奇心旺盛なマインドBは、イエスと言っている。
またしても、自分の好奇心に振り回されている。
◇
インストラクターさんに「自力で潜るのは、ちょっと無理かもです・・・」と素直に申告する。
すると、安全に潜れる場所までは引っ張って連れて行ってくれるとのこと。やったー。
私はそろそろと岩場のスロープを伝って降りて、腰まで水に浸かったあたりで波に身を任せて、私はただの浮遊物になった。
インストラクターさんが、私を引っ張り始めた。
レギュをくわえて、空を見上げ、ひたすら浮遊物に徹する。
ちょっとでも恐怖心が勝ってしまったら、私は何をしでかすかわからない。
自分の水中の能力を全く信用していない。
今は、ただの浮遊物くらいがベストだ。
自分の手足に、意思を持った動きをしないよう指令をだす。
今まで生きてきて、そんな脳内指令を出したことがあっただろうか・・・。
そんなことを考えていたおかげで、思ったほど波に揉まれることなくスムーズに潜行ポイントまでたどり着いた。
◇
潜ってしまえば、さほどうねりも気にならず、数十分の海中散歩を楽しむ。
が、波が荒いとエグジットも大変だということを、すっかり忘れていた。
ちょっとでも気を抜くと、波に体を持っていかれ岩に打ち付けられそうになる。
最初と同じスロープ状のところをロープを両手でつかまりそろそろと立上った。
がその時、予想外のゴツい物体がものすごい勢いで私に体当たりしてきた。
あまりの衝撃と激痛に転倒し、レギュも外していたため(インストラクターの指示を無視しており)水中で揉みくちゃになり一瞬溺れかける。
慌てて大声を上げてインストラクターさんが駆けつけてきてくれ、水中から引き揚げてくれて事なきを得た。
私にぶつかってきた物体とは、そんな危険な状況でカメラを撮影しようとして波にのまれた相方ケンジだった。
当然その後、私が怒り心頭でブチ切れたことは言うまでもない。
今、彼は私に何かあったら救助できるように(という名目?)と、レスキュー・ダイバーまで取得したので、もうほじくり出して言うことはないだろうが(笑)
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