海と日常

ダイビングが趣味の男性とマッチングアプリで出会ったが、想定外の論争が勃発した話 ー その2

前回のつづき)

「初めまして。ありおなさん。カカカカ!」


それにしても、人間の妄想というものは都合よく暴走するものだ。
ぶっちゃけ、私の中でイメージしていたのとは別人のような男性が目の前に現れた。

マッチングアプリなのだから、前情報というのはあった。
しかしここでの出会いには、大原則を忘れてはならないのだった。

【マッチングアプリ基本編・ビジュアルver】

1・自己申告の数字に調整必須 身長-2cm  体重+3kg  年齢+2歳
2・写真から3年分老けさせたのが現在の顔
3・帽子の下には、秘密を疑え

この1〜3の項目全てで、Sさんはこの原則を超えていた。

そして、通常人と人との出会いというと、

第一印象(ぱっと見の印象)

第二印象(少し時間をかけてコミュニケーションをとった後の印象)

第三印象(深くお互いを知り合った後の印象)

と段階を経るのだけれど、ネット上の出会いというものは、第一印象と第二印象の順序が逆になる。



「メールのやり取りで、ある程度お互いを知ることができて安心」


そんな出会いの裏には、DNAに染み付いている流れと逆らっているからか、見えない部分に脳みそが期待値を反映しすぎて、間違った判断を犯しやすい。






しかもこのSさん、よく喋る。
機関銃のようによく喋る人だった。

メールの文面からは、全く想定ができなかった。


よく喋る上に、甲高い「カカカカ!ハハハハ!」と言う笑いが空回りして、聞いている側が吸音板か何かになったようだ。
つーかもう、感情のない板みたいなものになりたかった。

普段、私は物静か?で、聞き役としてはかなり根気強い。
だが、目の前の男は強敵だ。

自分のことばかり喋る男性は、共感ポイントを探しきれずに、こちらのメンタルが消耗する。

初対面の場所に選んでいただいたのは、新宿の夜景が一望できる、とても雰囲気のいいおしゃれな居酒屋だった。

高層ビルからの夜景が綺麗なのが救いだ。
夜景に集中して、とにかく早く時が過ぎるのを待とう・・・

お決まりの自己紹介的な話が終わった後は、ダイビングについての話になった。


「ふーん。
 ありおなさんは週末しかダイビング行けないわけ?カカカ!
 

 残念だねー。
 じゃ僕とは一緒には行けないね!!」

「そもそも会社員なんかやってたら、空いている時にダイビング行けないでしょ!
 土日の人が多くて値段の高い時にしか行けないなんて、気の毒だね!!」





・・・うん?

会話の流れがおかしいぞ。
私は、ダメだしを食いに来たのだろうか。

「否定から入る男」は年配の男性によくあるけれど、
こういう場では、完全やらかしトップ1~2位には入る。

ちなみにこの時期(去年)は、今は幻となりつつある【GO TOトラベルキャンペーン】が行われていた時期であった。

Sさんはこのキャンペーンを利用して、沖縄へダイビング旅行を予約していたのをスマホで見せてもらった。
ちなみにこのサイトだった↓↓

■ 沖縄ダイビングツアー予約サイト【J-DIVE】


JALグループの往復飛行機とホテル、そしてダイビングまでをまとめて予約できるダイバーのためのサイトである。


だから、【ホテル+エア+ダイビング代】
全てがGO TOトラベルキャンペーンの割引対象となり、お得に沖縄方面へダイビング旅行が可能だったのだ。

何よりダイビング旅行がこのツアー予約だけで済んでしまうのは、ある意味楽である。
(この時点で、ANAとセットのダイビングツアーはなかった。多分今も?)

「へえ・・・
 JALはこういうのいいですね!!
 私、どちらかと言うとANAのマイル貯めているので・・・」




私が何気にそういうと、Sさんがバン!とテーブルを強く叩いた。


てえぇ?



「なんでANAなの?ダメダメ!!
 僕はJAL派だから。

 ちゃんとさ頭使わないと。

 今ならGOTO使って安く行くべきでしょ。

 ANAにこだわってるアナタって、バカだね〜!!」




「・・・あ、そうですか?
 けれど、そこそこANAのマイル貯まっているから習慣で。
 沖縄で潜るのは一応私も計画してるんですけど・・・」


「でもANAでしょ?
 ANAにこだわる理由って何なの?

 やっぱり僕とは一緒に行けないよね〜

 アナタが沖縄行くのいいけど、お金自分で出してね〜」


ちょい待て。
なぜそこで旅費の話が出てくる?
それくらい自分で出す。

しかもその言い方、まるで私がアンタの金目当ての悪女じゃないですか 笑
セクハラ以上にタチが悪い。


前にも書いたが、私はマイルを貯めるならANAじゃなくてもよかった。

たまたまダイビング旅行した時にANAに乗ったからマイルが貯まって、それが今までの思い出も辛さも色んなことがセットになってるから、もう私のダイビング旅行はANAがいい!ってなってるんだよな。
そりゃあね、ANAにこだわるのは、バカげているかもしれませんよ。


だけど、初対面のアンタにここまで言われる筋合いはないっつーの。

しかし自分で言うのもアレだけれど、私は人の良すぎる日本人気質だ。
それでも平穏に場を持たせようと、ここでもダイバーらしい会話を続けた。




「海外なら、モルディブとかパラオ一度潜ってみたいです。
 あの水上コテージも一生に一度は行ってみたいなあって思ってて・・・」



「ふーん。

 一人で行って。
 僕は興味ないから

 それに海外なんてGOTO適用にならないし。」




・・・なぜこの人はこんなにGOTO信者なのか。
自称金持ちなら、GOTOなんか使わずにどこでも行きやがれ。

この一連のやり取りで、私は確信した。

ああ、私はこの人にめちゃくちゃ嫌われたんだな、と思った。
むしろこの状況ではラッキーだ。






Sさんが予約時に頼んだと言うコース料理は、
何がメインだったのかわからないくらいに盛り上がりに欠けたものだった。
あっという間にシメのご飯ものが出てきたから、さっさと大口で掻き込んだ。


ああ、すごくありがたい。
コース料理のショボさがこれほどまでありがたいのは、生涯初めてだった。

「それでは。ごちそうさまでした。」


目も合わせず挨拶して、新宿駅にひとり向かう道すがら、LINEのSさんを速攻削除した。
向こうも私を嫌ってるのだし、もう連絡もないだろう。

新宿の夜景なんか、もう当分見たくなかった。
2度とマッチングアプリなんか使うのやめよう、と心に誓いながら足早に家に帰った。


それから2日後、削除したはずのSさんが、何事もなかったかのようにLINEに現れてきた。

「ありおなさんの答えはもうわかっていますが、
 最終的な返事を直接聞きたいので、前回のところでお会いしましょう。
 

 沖縄へはいつ行きますか?
 週末に合わせてもいいので、日にちを決めましょう。」




目をひんむくような展開だったが、何の躊躇もなく返答した。




「ごめんなさい。
 私、ANAの翼にしか乗りませんので。



 それでは。
 いつか、どこかの海で。」


一応ダイバー同士として、私なりの流儀で締め括らせていただいた。




こんな皮肉な出来事が、今日も足取り軽く、私を陸マイラーの高みへと駆り立てているのである。

ーーーーーー
☆夏と海といえば、10代の頃からTUBEでした。
2021年 ANAとコラボしてたから、のせないとね!

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コメント

    • Sプロ
    • 2021年 9月 11日

    流石!
    ブレない ありおなさん!

      • arionax
      • 2021年 9月 23日

      ありがとうございます^^

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