ダイビングログ

緊急事態宣言下の沖縄ダイビング。そこにアマビエがいた。


まさかこの期に及んで、新たなバディ探しの旅にでるとは思っていなかった。

それは小さなほころびからスルリと浸食して、気が付いた時には手の施しようがない程に手遅れになってしまっていた。

このコロナ禍は、普段見て見ぬふりをしていた重箱の隅々までを白昼のもとに晒し、否が応でもそれと向き合わせられたように思う。

また新たに、自分の歴史に令和の戦(いくさ)の跡が刻まれた。
自分の後ろを振り返れば、まだ生々しい荒野が広がっている。

が、いつまでも感傷に浸っている暇はない。

もしそこに壁があるならよじ登り、
目の前に海があるならば、潜らなければならない。

ダイバーだから。

今だから書ける。
8月のお盆の時期、緊急事態宣言発令中の沖縄へ潜りに行ってきた。

このコロナ禍、在宅勤務にもなることもなく、毎日都心の電車に怯えながら乗り続けていたのだが、意外と難なく乗り切ってしまっていた。
正直、ちょっと拍子抜けした。

で、そんな東京人の私を受け入れてくれる海は、今の沖縄のような気がしていた。完全に妄想だが。

もちろんこんな時期に沖縄に行くという罪悪感も、拭い去れなかった。
だけど決めたからには、とことん楽しむ、という選択肢しか残されていない。

お盆休みのとある日、びっくりするほどガラガラの那覇空港を足早に抜け出て、恩納村方面へ北上した。

宿泊先に着くと同時に、近くのスーパーマーケットに食料品を買い出しに走った。この緊急事態宣言下、さすがに飲食店に行くのは避けようと思ったからだ。

だが東京の緊急事態宣言時の殺伐とした雰囲気とは違い、そこらに優しい南風が通り抜けている。
そこにいる人たちに、あまり緊張感が見られない気がした。

東京人と悟られぬよう、完全防備で買い物かごを抱えていた私もだんだん力が抜けてきて、地元ならではの食材やお惣菜を選ぶのが楽しくなってきて、買い物袋をいくつもぶら下げてホテルに戻った。



オリオンチューハイWATTAに、地元のお惣菜。

そしていつかバディと一緒に行けると疑わなかった沖縄・真栄田岬へ、自分一人で難なく来てしまった人生の皮肉を肴に。


明日のダイビングへ、思いを馳せよう。
きっと沖縄の海は、コロナでささくれ立った傷を癒してくれるに違いない。

集合場所の港へ行ってみると、まばらながらも意外とダイバーはいた。

那覇の方では営業自粛したショップもあった為、そこから北上してきたダイバーもいたと思う。

だいたい共通していたのは、皆、日本全国でコロナの感染拡大している地域からの「お忍びダイビング」であったということだ。

だいたいのダイバーが、周りの人にも仕事関係にも、内緒で沖縄に来ていた。



念願だった「青の洞窟」。

いつもなら、ダイバーだけでなくシュノーケルや素潜りの人で市民プール並みに混雑しているはずが、この時はスカスカだったので、海水が撹拌されずにキレイな青を堪能できた。

その他、真栄田岬近辺や水納島あたりのポイントをいくつか回った。
このクリアでカラフルな沖縄の海は、ここ数か月の精神的な疲弊を忘れるほどに、私をしっかりと癒してくれた。

うん、やっぱり海だな。
今このタイミングで、一人で来れて本当に良かった。

満タンにパワーチャージして、東京に戻ることができた。

ちなみに今回の沖縄の海で、一番惹かれたのはこの一見不思議な魚であった。

水玉のスカートに黄色いタイツ。
口笛を吹きながら♪


そんなおかしな格好をした呑気なオジサンは、暖かな海がよく似合っていた。

特に珍しいお魚でもないためか、海中で必死に指をさしていたのも虚しくスルーされてしまい、彼のお名前を伺うことはできなかった。

が、東京に帰ってきてからも心はどこか奪われたままで、ついに意を決してtwitterの皆様に聞いてみたところ、それはそれは丁寧に教えていただいた。

全身が黄色いバージョンのヘラヤガラもいるようだが、動画を見ている限り、みごとに泳ぐたくあんである。

このヘラヤガラの写真を見ている限り、コロナに感染する気がしない。
見てるだけで微笑ましく、免疫が爆上がりだ。


もしアマビエが本当にいるならば、私にとっては絶対にこの彼だ。

いつかまた会いに行こう、沖縄の海へ。

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