インストラクターは、いつまでも海に顔すらつけようとしない私にしびれを切らしたようだった。
ついにこう言い放った。
「はい、それでは潜水してみましょう」
いや、ちと待て。
絶対無理ですから。
◇
確かに、グアム旅行に浮れてここまで(海)まできました。
確かに、一緒に来た相方のケンジはライセンスがなんとかってごにょごにょ言ってました。
そりゃそうだよね。
スキューバのライセンス取るんだったら海に潜るよね…
物事深く考えなさすぎる自分の浅はかさに、心から後悔した。
危機管理能力がまるで足りてない。
そもそも私、泳げない。
海に顔をつけるなんてとんでもない。
だって化粧が落ちる。
◇
訳のわからない重たい機材を背負わされ、海に腰まで浸かりながら、頭をうな垂れる私。
だが、もう諦めるしかなかった。
流石にここでやめるのは、私のポリシーに反する。カッコ悪すぎる。
しかし泳げない私が海に潜るなんて、いったい何の苦行なのか。
潜行ロープをつかみ、恐る恐る海に顔を沈めてみた。
→ 初めてのスキューバダイビング ー その2【耳抜き苦戦!騙された感満載で海の底へ】
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